大鰐温泉もやし


「大鰐温泉もやし」は、およそ350年以上前から栽培されてきたという津軽伝統野菜の一つで、津軽三代藩主・信義公が大鰐で湯治する際には必ず献上されたものとされています。

「大鰐温泉もやし」には豆もやしとそばもやしの2種類があります。
そばもやしは青森県の在来である“階上早生(はしかみわせ)”というそばの品種、豆もやしは青森県の在来種というだけでなく、大鰐のこの地域にしかないと言われる“小八豆(こはちまめ)”という大豆を使用しています。

もやしの栽培と同時に自家で大豆を採種するために育てていますが、病気になりやすいことや交雑しやすいことから非常に気を使い育てています。また、大鰐町以外にはないといわれている大豆品種のため、我々生産者が各自でもやしを作りながら種を採り続けています。
この“小八豆”でなければ「大鰐温泉もやし」の味や食感は出ないため、まさに門外不出の伝統野菜と言えます。




「大鰐温泉もやし」を育てるのに必要不可欠なのが温泉水です。発芽から収穫まで、水道水は一滴も使わず、温泉水のみで育ちます。ミネラル豊富な温泉をかけているためか旨味が感じられる「大鰐温泉もやし」は一般的なもやしよりも長く細いのに、しっかりとしたシャキシャキ感があります。

全体からしっかりと豆の味がするので普通のもやしの味を想像しながら食べるとその違いに驚かれると思います。また、歯ごたえも特徴的で普通のもやしの食感が「シャキシャキ」だとすれば「大鰐温泉もやし」は「ジャキジャキ」というくらいの、しっかりとした歯ごたえを感じて頂けます。

一般的なもやしでは捨てるような豆と反対側のひげ根の部分もかき揚げなどにして食べて頂くことができます。

「大鰐温泉もやし」でしか味わえない味と食感を、ぜひ確かめてみてください。